【約30分で10℃→17.4℃】マイ暖の熱を扇風機で車内に回す裏技|冬の車中泊でベッドの奥まで暖かくなった

マイ暖の熱を小型扇風機で車内全体に循環させる冬の車中泊の裏技 車中泊

そろそろ朝晩が冷え込んできて、冬の車中泊の準備を始めた方も多いと思います。電源のない場所で車内を暖めるなら、イワタニのカセットガスストーブ「マイ暖」は心強い相棒です。ただ、マイ暖には「熱が上に逃げて、天井ばかり暖かくなる」という弱点があります。

そこで去年の12月、視聴者さんからいただいたコメントをヒントに、小型の充電式扇風機でマイ暖の熱を車内全体に回す方法を試してみました。

結果は、スタート前の約10℃から、約30分後には17.4℃。約7.5℃上がりました。数字以上に大きかったのが体感で、いつもならなかなか暖まらないベッドの奥のほうまで、暖かい空気が届いてくる感覚がありました。

この記事でわかること

  • マイ暖の熱が「天井にたまる」理由と、扇風機で回すという発想
  • 熱で回るストーブファンではなく、充電式の扇風機を選んだ理由
  • 扇風機の置き方・風向き・風の強さのコツ
  • 約30分で10℃→17.4℃になった検証の流れと、換気・一酸化炭素チェッカーの大切さ

きっかけは、視聴者さんからのコメント

マイ暖はこれまでも何度か紹介してきましたが、今回はコメントでいただいた内容がすごく気になったので取り上げさせていただきました。

車内に置いたイワタニのマイ暖と小型の充電式扇風機
マイ暖と小型の扇風機。今回はこの2つで車内を暖めていく

いただいたコメントは、だいたいこんな内容です。

  • 電源が使えるキャンプ場やRVパークなら1200Wのファンヒーター、電源のない場所での車中泊ならマイ暖を使っている
  • マイ暖は、夏しか使い道のない扇風機を使ってファンヒーター化している
  • 車内でマイ暖をそのまま使うと、熱が上に逃げるので天井のライニングがめちゃくちゃ熱くなる
  • その熱を車内全体に回すことで、温まりが早くなるし、天井の保護にもいい
  • 熱で回るファンも売っているけど、ある程度の熱が出ないと回らないので、回したい時に回せる扇風機のほうがいい

足元は全然寒いのに、天井だけが暖まっていく。マイ暖を使ったことのある方なら、思い当たるところがあるんじゃないかなと思います。これはめちゃくちゃ有用なコメントやと思いました。

熱で回る「ストーブファン」ではなく、扇風機を選んだ理由

コメントにあった「熱で回るファン」は、ストーブの上に置いて、熱を利用してプロペラを回すアイテムです。値段を調べてみると、だいたい3,000円くらいしました。

ただ、ある程度の熱が出ないとプロペラが回らない仕組みです。マイ暖は上からも熱が出ますが、置ける面積はこれくらいしかないので、プロペラの大きさによっては実用的ではないのかなと思いました。

熱が出るマイ暖の上部
マイ暖は上からも熱が出る。ただ、ファンを置ける場所は小さい

それなら、バッテリーで動く扇風機も3,000円くらいで買えるので、そっちでいいんじゃないかなと。極端な話、ダイソーなどで売っている、モバイルバッテリーに挿して使うUSBの扇風機でも全然できるというのがポイントです。

熱で回るストーブファンと充電式扇風機の比較

検索AIに聞いた「扇風機を併用するコツ」

やり方を決める前に、検索に特化したAI(パープレキシティ)で「輻射熱で暖めるストーブの熱は天井のほうに行くから、扇風機(弱)で撹拌したほうがいいか」を調べてみました。返ってきた内容を、かいつまんで紹介します。

  • 結論として、扇風機(弱)やサーキュレーターで室内の空気を拡散させるのは有効で、やったほうがいい
  • 輻射式のストーブは、本来は空気より床・壁・天井などの「もの」を直接暖める。ただ、暖められた空気は最終的に上にたまりやすく、天井付近は暖かいのに足元が冷える現象はどうしても起きやすい
  • 扇風機を弱にして併用すると、天井付近の空気が循環して部屋全体の温度ムラが小さくなり、足元まで暖まる
  • 置き方のコツは、扇風機をストーブから少し離れた位置に置き、風向きを真上か天井方向にして、弱風で回すこと
  • 風に当たると体感温度が下がるので、風は人ではなく天井や壁に向ける

つまり、扇風機をまるでサーキュレーターのように使うということです。快適さと省エネの両方の意味で、理にかなっているみたいです。

車内の高い位置に掛けた扇風機をサーキュレーターのように使う
扇風機は高い位置に掛けて、天井にたまった暖気を回す

ちなみに、マイ暖の上位にあたる「風暖」は、同じガスでもプロペラが回って風が出る仕組みで、「温まるのがめっちゃ早い」という声が多いです。ただ値段は3万円を超えることもあって、マイ暖に1万円出したうえで3万円は……という方も多いと思います。手持ちの扇風機と組み合わせるというのは、私にとっても盲点でした。

検証の前に|換気と一酸化炭素チェッカーは必須

去年の動画でもお伝えしていますが、マイ暖を車内で使うときの注意点は変わりません。まずは窓を両方ちょこっとだけ開けて、換気をすること。不完全燃焼を起こさないためです。

マイ暖を使うときは車の窓を少し開けて換気する
窓は左右とも、少しだけ開けて換気しておく

そして念のため、一酸化炭素の検知機(一酸化炭素チェッカー)を置いておくこと。マイ暖などのガスストーブを使うなら、必須アイテムやと思います。車内に常備しておくのがいいと思います。

車中泊でガスストーブを使うときの一酸化炭素チェッカー
一酸化炭素チェッカー。ガスストーブを使うなら車内に常備しておきたい

一酸化炭素チェッカーを使った検証は以前にもやっていて、そのときは1時間ほどつけっぱなしにしても、ppmはそこまで上がりませんでした。詳しくは車中泊でガスストーブを1時間つけた検証の記事にまとめています。今回も、窓を開けてチェッカーを置いた状態で検証しています。

マイ暖を車内で使うときの換気と一酸化炭素チェッカーの約束

※ガスストーブを車内で使うときは、必ず一酸化炭素チェッカーを設置し、換気を徹底してください。「屋外専用」と「屋内専用」の違いなど、ストーブ選びの注意点はカセットガスストーブの危険性の記事とマイ暖を選んだ理由の記事で詳しく書いています。

検証スタート|夜7時、車内は約10℃

検証を始めたのは夜の7時ごろ。この日は比較的暖かくて、車内は約10℃。寒すぎず暖かすぎずで、マイ暖の検証にはちょうどいい気温でした。

検証スタート時の車内温度は約10℃
夜7時の車内は約10℃。ここからスタート

なお、今回はあくまで検証としての参考値です。温度計は車内の真ん中あたりに置いていて、「空間がどれだけ暖まったか」の体感を重視しています。体感の部分は、私個人の感想として読んでもらえたらと思います。

マイ暖が赤くなったら、扇風機を弱でオン

マイ暖をつけて数分たつと、赤くなってきて、ストーブのまわりが非常に暖かくなってきます。この熱が、どんどん上に逃げていくわけです。

ここで扇風機をつけます。私の扇風機は2段目が「弱」なので、それでオン。

充電式扇風機を弱風に設定する
扇風機は弱でつける(この扇風機は2段目が弱)

扇風機はストーブのすぐそばではなく、少し離した位置のフックに引っ掛けて、風を上に向けます。上のほうに滞留していた暖気を、こうやって拡散させてあげるイメージです。

扇風機をフックに掛けて風を天井へ向ける
フックに引っ掛けて、風を天井のほうへ向ける
マイ暖の熱を扇風機で車内に回すやり方

扇風機をつけたのが夜7時12分ごろ。左右の窓は少しだけ開けて、一酸化炭素チェッカーも置いた状態です。ここから約30分、このまま回していきます。

マイ暖が赤くなったところで扇風機をスタート
夜7時12分。マイ暖が赤くなったところで扇風機スタート

回し始めた時点でも、風で空気が動いていることで、少しずつ暖かい風が循環している感覚がありました。

マイ暖と扇風機を同時に使っている車内
マイ暖と扇風機を同時に使っているところ

約30分後|17.4℃、ベッドの奥まで暖かい空気が届いた

約30分後、車内の温度を確認すると17.4℃。スタート前の約10℃から、約7.5℃上がりました。

約30分後の車内温度17.4℃
約30分後の車内は17.4℃
マイ暖と扇風機で約30分、車内は約10℃から17.4℃に

それ以上に違いを感じたのが体感です。マイ暖をつけているときって、基本的にストーブのまわりしか暖かくならないんですよ。なので、ふだんはその暖かいところで過ごすのが基本になります。

マイ暖だけでは暖かいのはストーブのまわりだけ
マイ暖だけだと、暖かいのは基本的にストーブのまわりだけ

実際、椅子のあたりやベッドの奥は、まだ冷気が残っていました。それでも、扇風機で撹拌された暖かい空気が、ここまで届いている感覚があります。

正直に言うと、届いてくる空気は熱いわけではなく、ぬるいくらいです。ただ、扇風機を付けていないときは、そもそも暖かい空気がここまで届いてこなかったので、ここまですぐには暖かくなりませんでした。この狭い車内を全体的に暖めるだけでも、マイ暖だけでは結構時間がかかっていたので、非常に効率よく暖まっているような気がします。

ベッドの奥から見たマイ暖と扇風機
ベッドの奥から見たところ。扇風機の風で、奥まで暖気が回ってくる

その後も、車内の温度はどんどん上がっていって、めちゃくちゃ快適でした。後ろのベッドのエリアまでポカポカです。

扇風機で暖気を回してベッドのエリアまで暖かくなった車内
その後も温度は上がり続け、ベッドのエリアまでポカポカに

セラミックファンヒーターとの違いを、扇風機が埋めてくれる

たとえばセラミックファンヒーターは、暖かい空気が風で出てくるので、離れたところまで暖かい空気が回ってくれます。一方でマイ暖は輻射熱で暖めるタイプなので、熱が届く範囲が限られるのが弱点でした。

その弱点を、夏しか使わない扇風機で補ってあげることで、今回のように奥のほうまで暖めることができました。コメントの内容と、検索して出てきた内容が一致しているんじゃないかなと思います。ガスと電気、それぞれの暖房の特徴はマイ暖とセラミックファンヒーターを比べた記事でもまとめています。

よかった点

  • 夏しか使わない扇風機が、冬も活躍する。わざわざ新しいものを買わなくていい
  • ダイソーなどのUSB扇風機でもできるくらい、手軽に試せる
  • 約30分で約10℃→17.4℃。ベッドの奥まで暖かい空気が届く感覚があった
  • 暖房そのものは電気を使わないガスストーブなので、電気を使うのは扇風機だけ

注意点

  • 換気(窓を少し開ける)と一酸化炭素チェッカーは必須
  • 扇風機はストーブのすぐそばではなく、少し離して置く
  • 風は弱で、天井や壁に向ける。人に当てると体感温度が下がる
  • 奥に届く空気はぬるいくらい。ストーブの前のような暖かさではない
  • 今回の温度はあくまで参考値。体感は私個人の感想です

電気を使わない冬の車中泊も、選択肢になる

前回はセラミックファンヒーターと電気毛布で車中泊をしましたが(電気毛布とセラミックヒーターで一晩過ごした記事)、冬は電気を使わずに過ごす方法も結構あります。

たとえば、マイ暖と昔ながらの普通の湯たんぽをシュラフの中に入れて寝るとポカポカだという話や、使い捨てカイロを入れれば電気毛布もいらないという話も見かけます。電気を使わなくても冬の一晩を過ごせるというのは、冬の車中泊のメリットのひとつかなと思います。

私はこれまで電気式の湯たんぽしか使ってこなかったので、このあと昔ながらの湯たんぽも買って試してみました。その話は、また別の記事で紹介します。

まとめ|マイ暖の熱は、扇風機で「天井から回す」

  • マイ暖の熱は上に逃げて、天井にたまりやすい
  • 扇風機を少し離した位置に置いて、弱風で天井へ向けると、暖気が車内に回る
  • 約30分で車内は約10℃→17.4℃。ベッドの奥まで暖かい空気が届く感覚があった
  • 扇風機は3,000円くらいの充電式や、ダイソーなどのUSB扇風機でもOK
  • 換気と一酸化炭素チェッカーは必須

車内全体を暖めたいという方は、ぜひ一度この方法を試してみてください。夏に使っている扇風機があれば、今日からでもできます。コメントでアドバイスをくださった視聴者さん、本当にありがとうございました。「自分はこうやってるよ」という方法があれば、ぜひコメントで教えてください。

今回使ったもの

▼今回使ったストーブ(イワタニ マイ暖)

▼今回使った充電式扇風機

▼今回使った一酸化炭素チェッカー

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