前回の記事では、冬の車中泊でカセットガスストーブを使うなら、数ある製品の中でもイワタニの『マイ暖』が唯一無二の選択肢である理由を、その圧倒的な安全性から解説しました。
この記事は、YouTubeで5万回以上再生され、多くの方から反響をいただきました。 その中で最も多かった声が、「安全とは言っても、実際に車内で使うのはやっぱり怖い…」 「どれくらい換気すればいいのか、具体的な数値で知りたい」というものでした。
そこで今回は、その声にお応えすべく、**「密閉した車内で『マイ暖』を1時間つけっぱなしにしたら、一酸化炭素濃度は本当に危険なレベルに達するのか?」**という、禁断のガチ検証を行います。
- 一酸化炭素中毒の具体的な危険値(ppm)
- 密閉した車内での一酸化炭素濃度と温度のリアルな変化
- 『マイ暖』の安全装置は本当に作動するのか?
- 冬の車中泊で絶対に必須な「一酸化炭素チェッカー」の重要性
※危険を伴う検証です。絶対に真似しないでください。 この記事は、皆さんが安全に冬の車中泊を楽しむための、正しい知識を提供することを目的としています。
検証の前に知っておきたい「一酸化炭素(CO)」の基礎知識
まず、検証の前に「一酸化炭素」がどれだけ危険なものかを知っておきましょう。
CO濃度(ppm) | 人体への影響 |
0〜50 | 安全レベル(厚労省ガイドライン) |
200 | 2〜3時間で軽い頭痛 |
400 | 1〜2時間で頭痛・吐き気 |
800 | 45分で失神、2〜3時間で死亡 |
1600 | 20分で死亡 |
このように、濃度が上がるにつれて急激に危険度が増します。 では、車内という狭い空間では、どれくらいのスピードで濃度が上昇するのでしょうか。
今回の検証で使う「命の番人」
今回の検証の主役が、この**「一酸化炭素チェッカー(警報器)」**です。 空間の一酸化炭素濃度をリアルタイムで数値化し、危険なレベルに達すると大音量のアラームで知らせてくれます。

【禁断の検証】密閉した車内で『マイ暖』を1時間つけっぱなしにしてみた
検証環境
- 車両: トヨタ アルファード(10系)
- 暖房器具: イワタニ マイ暖(CB-STV-MYD)
- 計測器: 一酸化炭素チェッカー、デジタル温湿度計、ストップウォッチ
- 条件: 窓やドアを完全に閉め切った密閉状態で1時間稼働させる。

僕は安全のため車外に退避し、中の様子をカメラで定点観測します。 それでは、検証スタートです。
【衝撃の結果】1時間後の車内は…?
開始から10分、20分と時間は経過しますが、一酸化炭素チェッカーの数値は**「0 ppm」**のまま、ピクリとも動きません。 一方で、車内温度は順調に上昇していきます。
そして、1時間が経過。
開始時 | 1時間後 | 変化 | |
一酸化炭素濃度 | 0ppm | 0ppm | 変化無し |
車内温度 | 10.0℃ | 23.0℃ | +13.0℃ |
なんと、一酸化炭素濃度は全く上昇しませんでした。 そして、『マイ暖』の安全装置(不完全燃焼防止装置)も作動することなく、1時間安定して燃焼し続けました。

これは正直、予想外の結果やったわ…。もちろん、だからと言って密閉して使ってええわけやないんやけど、<b>イワタニ製品の燃焼効率の高さと、安全装置の精度の高さ</b>が、図らずも証明された形になったな。
【おまけ】一酸化炭素チェッカーは壊れてない?
念のため、車のマフラーの排気ガスにチェッカーを近づけてみたところ、数値は一瞬で900ppmを超え、けたたましいアラームが鳴り響きました。チェッカーは正常に作動しています。

まとめ:『マイ暖』は安全。でも「正しい使い方」が大前提!
今回の検証で、イワタニ『マイ暖』が非常に高い安全性を持っていることが再確認できました。 しかし、これは**「だから換気しなくても大丈夫」ということでは断じてありません。**
車内で火器を使う以上、換気は絶対のルールです。
具体的には、
- 対角線上にある窓を2〜3cmずつ開ける
- 窓用換気扇などを使って強制的に空気の流れを作る
といった対策を必ず講じた上で、使用してください。 そして、就寝時は必ず消火し、一酸化炭素チェッカーを必ず設置する。
この鉄則を守ってこそ、イワタニ『マイ暖』は、冬の車中泊を最高に快適にしてくれる、頼もしい相棒となるのです。

↓動画では、1時間にわたるリアルタイムの数値変化や、チェッカーの警報音も確認できるで!↓
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今回の記事、読んでくれてありがとうな! 冬の車中泊は暖房も大事やけど、電気の確保も同じくらい重要やで!合わせて読んでみてな!
今後も「でっきんの車中泊ライフ」をどうぞよろしくお願いいたします!