【冬の車中泊の注意点】氷点下で暖房が使えない!?ポタ電とガスストーブの落とし穴

「冬の車中泊の注意点!」という文字と、「※氷点下時使えないことあります!!」という警告文。雪景色の中のアルファードから、ポータブル電源とガスストーブに矢印が伸びている。 車中泊DIY
頼りの暖房器具が、いざという時に使えない…?

冬の車中泊暖房シリーズとして、これまでガス式の『マイ暖』電気式のセラミックファンヒーターなど、様々な暖房器具を紹介してきました。

「よし、これで冬の寒さ対策は万全だ!」 そう思ったあなた、実はまだ、最も重要な知識が欠けているかもしれません。

それは、気温が氷点下まで下がった時に起こる、暖房器具そのものが使えなくなるという最悪の事態です。

今回は、冬の車中泊で多くの人が見落としがちな「氷点下の落とし穴」について、ポータブル電源カセットガスストーブという2つの観点から、その原因と具体的な対策を徹底的に解説します。

この記事でわかること
  • 氷点下でポータブル電源が「使えない」「充電できない」理由
  • 氷点下でカセットガスストーブが「点火しない」理由
  • いざという時に慌てないための、具体的な対策と必須アイテム
  • FFヒーター無しでも氷点下を乗り切るための知識
この知識があるかないかで、あなたの冬の車中泊の成否、ひいては安全が大きく左右されます。

【落とし穴①】ポータブル電源が動かない!リチウムイオンバッテリーの弱点

冬の車中泊で電気毛布やセラミックファンヒーターを使う際、心臓部となるのがポータブル電源です。 しかし、その中身である**「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」は、実は極端な低温に非常に弱い**という弱点を持っています。

なぜ氷点下で使えなくなるのか?

多くのポータブル電源には、バッテリーを保護するためのBMS(バッテリーマネジメントシステム)が搭載されています。 このBMSが、バッテリーの温度が0℃以下(製品による)になったことを検知すると、バッテリーの劣化を防ぐために電気の出力や充電を強制的に停止させてしまうのです。

ポータブル電源の温度変化に対応する表

※EcoFlow HP引用

でっきん
でっきん

朝起きて「さあ、ヒーターであったまろう!」と思ったのに、ポタ電の電源が入らへん…なんてことが普通に起こるんや。特に怖いのが充電もできなくなること。走行充電しようと思っても、バッテリーが冷え切ってると全く充電されへんねん。

たとえ電源が入ったとしても、バッテリーの性能が著しく低下し、普段の半分以下の容量しか使えないこともあります。

【落とし穴②】ガスストーブが点火しない!カセットガス(CB缶)の弱点

では、「電気がダメならガスがある!」と思うかもしれません。 しかし、こちらにも氷点下の罠が潜んでいます。

なぜ氷点下で点火しなくなるのか?

一般的なカセットガス(CB缶)の中に入っているブタンガスは、気化する温度(沸点)が**-0.5℃**です。 つまり、気温が氷点下に近づくとガスが気化しにくくなり、火力が極端に弱まったり、最悪の場合、全く火がつかなくなってしまうのです。

でっきん
でっきん

これも経験するとホンマに絶望するで。「寒いからストーブつけよ」ってカチカチやっても、シュッ…とも言わへん時の絶望感はヤバい。電気もガスも使えへんとなったら、もう為す術がないからな。

【完全対策】氷点下の朝を乗り切るための具体的な方法

では、この電気とガスの「ダブルの危機」を、どう乗り越えれば良いのでしょうか。 答えは**「正しい準備」「行動の順番」**にあります。

対策①:寝る時の「ひと手間」でバッテリーを守る

ポータブル電源が冷え切ってしまうのを防ぐため、就寝時にひと手間加えることが重要です。

  • 電気毛布や湯たんぽと一緒に、シュラフ(寝袋)や布団の中に入れておく
  • 断熱性のあるケースや、毛布などで包んでおく

こうすることで、朝方になってもバッテリーの温度が氷点下になるのを防ぎ、すぐに電気が使える状態を維持できます。

対策②:氷点下でも使える「寒冷地用ガス缶」を常備する

朝イチの暖房の切り札として、寒冷地仕様のパワーガスを最低1本は車に常備しておきましょう。 これには、ブタンガスより沸点の低いイソブタンプロパンが配合されており、氷点下でも安定した火力を得ることができます。

冬の車中泊のお守り!SOTO パワーガス

対策③:朝の行動は「ガスが先、電気が後」

氷点下の朝、もしポータブル電源が冷え切ってしまった場合の正しい行動手順は以下の通りです。

  1. まず、寒冷地用ガスを使って**『マイ暖』を点火**し、車内を暖め始める。
  2. 暖房の風が当たる場所にポータブル電源を置き、バッテリー自体を温める。
  3. 車内とバッテリーが十分に温まったら、セラミックファンヒーターなどの電気暖房に切り替える。

この手順さえ覚えておけば、FFヒーターがない車でも、慌てずに氷点下の朝を乗り切ることができます。

まとめ:正しい知識が、冬の車中泊を最高に楽しくする

今回は、冬の車中泊における「氷点下の注意点」を解説しました。 一見すると厳しい内容に聞こえたかもしれませんが、事前に知識として知っておき、正しい準備さえしておけば、何も怖いことはありません。

むしろ、こうした知識と対策があるからこそ、厳しい冬の寒さの中で、安全かつ快適な車中泊という非日常を、心から楽しむことができるのです。

↓動画では、さらに詳しい解説や、実際のアイテムを紹介してるで!↓

【冬の車中泊シリーズもチェック!】

今回の記事、読んでくれてありがとうな! これで冬の車中泊暖房シリーズは完結や!まだ読んでない記事があったら、全部読んで冬の達人になってくれ!

今後も「でっきんの車中泊ライフ」をどうぞよろしくお願いいたします!

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