急激に寒くなり、いよいよ冬の車中泊シーズンが到来しました。 前回の記事でも比較しましたが、冬の暖房器具として手軽でパワフルな「カセットガスストーブ」を検討している方も多いと思います。
しかし、その選択、一歩間違えると本当に命に関わる危険があることをご存知ですか?
実は今回、僕自身がAmazonで5,000円ほどの激安ストーブを購入したのですが、届いてから**「ある重大な事実」に気づきました。 それは、「屋外専用」**だったということです。
「車の中って、屋外じゃないの?」と思うかもしれませんが、車内はテントと同じ**「狭い密閉空間」です。 今回は、僕のこの失敗談をもとに、「屋外専用」と「屋内専用」のストーブの決定的な違いと、車中泊でガスストーブを使う場合の絶対的な注意点**を徹底的に解説します。
- 激安ガスストーブに潜む「屋外専用」の罠
- 「屋内専用」モデルに搭載されている「3つの命を守る安全装置」
- 車中泊でガスストーブを使う際の、絶対的な3つのルール
- 暖房能力はどれくらい?(30分間のガチ検証)

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命の分かれ目!「屋内専用」と「屋外専用」の決定的違い
なぜ「屋外専用」のストーブを車内(屋内)で使ってはいけないのか? それは、「安全装置」の有無に尽きます。
僕が今回買ってしまったような「屋外専用」モデルは、基本的に屋外の開けた場所で使うことを前提としているため、コストカットのために以下の安全装置が搭載されていないことがほとんどです。
「屋内専用」モデル(例:イワタニ『マイ暖』)にある3つの安全装置
- 【不完全燃焼防止装置】 車内の酸素濃度が低下し、不完全燃焼(=一酸化炭素の発生)を検知すると、自動的にガスを遮断し消火します。これが最も重要な安全装置です。
- 【転倒時消火装置】 車内の不安定な場所でストーブが倒れたり、強い衝撃が加わったりした場合に、自動的に消火します。
- 【立ち消え安全装置】 何かの拍子で火が消えてしまった場合、ガスの供給だけが続くのを防ぎ、自動でガスをストップします。
僕が買ってしまった5,000円のストーブには、これらの命を守る装置が一切付いていませんでした。 もしこれを知らずに車内で使い、そのまま寝落ちでもしていたら…と考えると、ゾッとします。

ホンマ、安物買いの銭失いどころか、命失うとこやったわ…。皆さんは絶対に「屋内専用」と明記されていて、上記3つの安全装置が搭載されたモデル(イワタニのマイ暖など)を選んでや!
【絶対厳守】車中泊でガスストーブを使う「3つの鉄則」
では、「屋内専用」の安全なストーブを買えば、もう安心か? 答えは「No」です。
車中泊で火器を使う以上、以下の3つのルールは**「自己責任」**において絶対に守る必要があります。
鉄則①:換気は「常時」行うこと!
最も重要なのが**「換気」です。一酸化炭素は目に見えません。 車内の窓を必ず2ヶ所以上(対角線上がベスト)**開け、空気の通り道を作ってください。

僕の場合は、片側に窓用の換気扇を設置して強制排気し、反対側の窓から給気する、という方法で空気の流れを作っています。
鉄則②:一酸化炭素チェッカーを「必ず」設置すること!
換気をしていても、風向きなどで空気の流れが滞る可能性もあります。 目に見えない危険を察知するために、「一酸化炭素チェッカー(警報器)」は、もはやオプションではなく必須装備です。数千円で命を守れるなら、絶対にケチってはいけません。
鉄則③:就寝時は「必ず」消火すること!
いくら安全装置が付いていても、つけっぱなしでの就寝は厳禁です。 寝る前に車内を暖め、寝るときは電気毛布や湯たんぽに切り替える、という使い方が鉄則です。
【検証】危険だけど…暖房能力はどれくらい?
僕が買ってしまった「屋外専用」ストーブ。車内で使うのは危険ですが、せっかくなので暖房能力だけを検証してみました。 ※注意:危険なので絶対に真似しないでください。僕は安全を確保した上で短時間のみテストしています。
- 検証開始時: 車内温度 5〜6℃(朝9時半)
- 検証方法: 換気扇を回し、窓を開けた状態で30分間稼働
- 30分後: 車内温度 15.5℃
なんと、わずか30分で車内温度が約10℃も上昇しました。 正直、暖房能力はめちゃくちゃ高いです。 だからこそ、この手軽さと暖かさに釣られて、危険性を知らずに使ってしまう人が後を絶たないのだと思います。
まとめ:安物買いの銭失いになるな!安全第一で選ぼう
今回の検証で、安価な「屋外専用」ガスストーブが、非常に高い暖房能力を持つ一方で、車中泊で使うには致命的なリスクを抱えていることがハッキリとわかりました。

このストーブは、キャンプの時に「屋外で」使うことにして、車内用には急いで「屋内専用」の安全なやつを買い直すわ…。皆は、最初から間違えんといてな!
冬の車中泊用ガスストーブを選ぶ際は、価格だけで選ばず、必ず**「屋内専用」であり、「不完全燃焼防止装置」「転倒時消火装置」「立ち消え安全装置」**の3点が揃った、信頼できるメーカーの製品(イワタニ『マイ暖』など)を選んでください。
↓動画では、屋外専用ストーブのヤバさや、換気の重要性について、もっと詳しく語ってるで!↓
【冬の車中泊シリーズもまとめてチェック!】
今回の記事、読んでくれてありがとうな! 冬の車中泊には、他にもいろんな暖房の選択肢があるで。合わせて読んでみてや!
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